くらしきコンサート

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第103回くらしきコンサート 大原總一郎没後50年メモリアルコンサート 音楽の捧げもの

50年前の盛夏7月。
倉敷 大原美術館・中庭で、告別式がしめやかに営まれました。
菊の花に囲まれた遺影は、大原總一郎(1909-1968)。
中庭中央に置かれた青竹の止まり木には一羽のはやぶさ。
厳かな舞台を思わせる式場には、フォーレの「レクイエム」が流れました。
最後には故人の愛した唱歌「庭の千草」がクラレの合唱団によって歌われ、会葬者は5千人に及んだといわれます。

大原美術館・中庭で行われた總一郎の告別式
(1968年7月31日・毎日新聞社撮影)

大原美術館設立などでも知られる倉敷の実業家・大原孫三郎の長男で、「くらしきコンサート」を創設した大原れいこ、謙一郎、泰子きょうだいの父、總一郎は、精力的に多くの事業を推進する一方、地域文化の発展にも力を注ぎました。
とりわけ音楽を愛した彼は、大原美術館創立20周年記念(1950)の音楽会を皮切りに「大原美術館ギャラリーコンサート」をシリーズ化。
また、自ら所蔵レコードを寄贈して「音楽図書室」(倉敷公民館3階)を設立し、広く市民に向けて音楽に親しむ場を提供しました。

〈倉敷〉と〈音楽〉との絆を結ぶ原点となった總一郎の没後50年に寄せて、くらしきコンサートはこの夏、ゆかりの曲フォーレ「レクイエム」をメインに、地元出身のプロ奏者を中心とする特別編成のオーケストラ演奏でメモリアルコンサートをおこないます。

總一郎の人生を彩った音楽の数々、そのいくつかを、みなさまとご一緒に楽しみたいと思います。

大原總一郎
おおはらそういちろう
(1909.7.29~1968.7.27)

1932年、東京大学経済学部を卒業。倉敷紡績の関連会社・倉敷絹織(現クラレ)に入社。39年社長に就任、41年から倉敷紡績社長を兼任。第二次大戦後は倉敷絹織に専念し、国産技術による合成繊維ビニロンの事業化に取り組むと同時に、大原美術館、倉敷中央病院などの社会的事業にも注力した。また、関西経済同友会代表幹事、国民生活審議会会長なども務め、日本民藝協会会長として民藝運動にも関わった。
音楽と鳥の声をこよなく愛する、人間味溢れる経営者だった。

公演情報

第103回くらしきコンサート

大原總一郎没後50年メモリアルコンサート 音楽の捧げもの

2018年7月1日(日)14:00開演(13:30開場)[お話:大原謙一郎]


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■会 場

倉敷市民会館

■プログラム

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」K.492 序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第26番 ニ長調  K.537 「戴冠式」
フォーレ:レクイエム Op.48

※演奏者の都合により曲目・曲順は変更になる可能性もございます。あらかじめご了承ください。

■入場料(全席指定)

  • S:5,000円
  • A:4,000円
  • B:3,000円

学生:1,000円〔小学生~25歳までの学生:当日指定・前売のみ限定100〕

◎車いすを使用される方は、ホール所定の専用スペースでご鑑賞いただきます。希望される方は、くらしきコンサートまでお知らせください。入場料として、本公演ではB相当3,000円を申し受けます。ただし、他の席種を購入された方が車いすで来場された場合、B券との差額をご返金することはできませんので、あらかじめご了承ください。

※本公演の学生券は「郷土の中高校生にクラシック音楽をプレゼントする会」のご協賛により助成をいただいております。

■座席イメージ図(1842席/1974席:本公演はステージを通常よりも拡張しています)

※座席表は倉敷市民会館HPよりご覧下さい。

※ご入場は小学生以上の方とさせていただきます。

※お子様のお膝の上でのご鑑賞はご遠慮いただいております。必ずお1人様1枚チケットをお求めください。

※当日は会場に託児所をご用意いたします。

プロフィール

指揮/水戸博之
Hiroyuki Mito, Conductor

1988年北海道出身。東京音楽大学および同大学大学院作曲指揮科(指揮)を卒業。これまでに指揮を広上淳一、汐澤安彦、田代俊文、加納明洋、三河正典各氏に、ピアノを奥山優香、北島公彦、米田栄子、野田清隆各氏に、音楽理論を伊左治直氏に師事。
在学中、サントリーホール主催レインボウデビューコンサート21に出演。千葉県東総文化会館「東総の第九」で東京音楽大学シンフォニーオーケストラを指揮。また、井上道義指揮者講習会で優秀者に選抜され、入賞者によるリレーコンサートでオーケストラアンサンブル金沢、金沢大学管弦楽団を指揮。
これまでに京都市交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団、札幌交響楽団等に客演。副指揮として日生劇場、藤原歌劇団のオペラ公演に参加。また、東京混声合唱団とも共演を重ねており、これまでにNHK交響楽団、東京都交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会に同合唱団の合唱指揮者として出演するほか、定期演奏会や文化庁主催の巡回公演を指揮する。
現在、オーケストラトリプティーク常任指揮者、東京混声合唱団コンダクター・イン・レジデンス、八王子ユース弦楽アンサンブル副指揮者。
2016年よりNHK交響楽団よりパーヴォ・ヤルヴィ氏のアシスタントに任命され、ヤルヴィ氏が指揮する同団の公演に携わる。

管弦楽/カメラータ くらしき
Camerata Kurashiki, Orchestra

地元出身のプロ奏者を中心に、本公演のために編成されたオーケストラ。

●コンサートマスター 〔特別出演〕 / 水島愛子
Aiko Mizushima, Concertmaster

3歳より中村太郎、鈴木鎮一両氏のもとヴァイオリンを始め、その後宗倫安氏に師事。桐朋学園音楽大学を卒業後、ウィーン国立音楽大学で研鑽を積み、同大学を最優秀で卒業。1971年ヨーゼフ・ハイドン国際室内楽コンクール(ウィーン)1位入賞、J.S.バッハ国際コンクール(ライプツィヒ)でヴァイオリン部門特別賞受賞。ドイツ、ニュールンベルク交響楽団、ミュンヘン室内合奏団を経て1976年にバイエルン放送交響楽団入団、2010年まで約35年間、第1ヴァイオリン奏者を務める。現在、東京音楽大学客員教授。

ピアノ/児玉 桃
Momo Kodama, Piano

©Marco Borggreve

バッハからメシアンを含む現代作品まで、幅広いレパートリーと豊かな表現力で国際的な活躍を続けている。
大阪に生まれ、1歳でヨーロッパに渡り、幼い頃からパリ国立音楽院教授故ムニエ女史に師事。13歳の時、最年少最優秀でパリ国立音楽院に入学。故タチアナ・ニコライエワ、アンドラーシュ・シフ、マレイ・ペライア、ヴェラ・ゴルノスタエワの各氏に師事し、16歳でピアノと室内楽のクラスを審査員全員一致のプレミエ・プリで卒業。在学中、セニガリア、エピナール両国際コンクールで優勝。1991年、ミュンヘン国際コンクールに最年少の19歳で最高位に輝く。
17歳でシャトレ座の「若手と大家」シリーズに抜擢され、ヴァイオリンの大家、ジャン・ジャック・カントロフとの共演でパリ・デビュー。以後、ケント・ナガノ指揮ベルリン・フィル、小澤征爾指揮ボストン交響楽団をはじめ、バイエルン放送交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ロイヤル・リバプール交響楽団、ハレ管弦楽団など世界のトップオーケストラと共演を重ねている。
リサイタルでは、チューリヒ・トーンハレをはじめ、1999年にはロンドンのウィグモアホールでデビューを飾るなど、ヨーロッパ各地でおこない、ティボリ、エネスク、モーストリー・モーツァルト、ハロゲートなど、多くの国際音楽祭から招かれている。2002年のスイス・ルツェルン音楽祭では、ヴィトマンの新作を世界初演した。
国内では、2002年、トッパンホールでおこなったメシアン「みどり子イエスに捧ぐ20のまなざし」全曲リサイタルが朝日新聞紙上で絶賛され、大きな話題を集めた。室内楽においては、マールボロ、ダボス、カシス音楽祭への参加、ウィーン八重奏団との日本ツアーで活躍。また、現代の新進作曲家、ペルト、ヴィトマンから厚い信頼を得ており、新作初演などを手がけている。
2004年は名古屋フィルハーモニー交響楽団とのヨーロッパ・ツアーでメシアンの「トゥーランガリラ」を演奏し、各地で高い評価を得、続いてゲルギエフ指揮の都響と共演、イタリアでペルト作曲の新作協奏曲をイタリア国営放送(RAI)交響楽団と、またエストニア、ラトビア、ベルグラード・フィルとの共演などで活躍。同年8月のサイトウキネンオーケストラとの共演も話題を呼び、11月にはノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団とのドイツおよび日本ツアーで大成功を収めた。2005年は、ラ・フォル・ジュルネ(ナント、リスボン、東京)、シュレスヴィッヒ・ホルシュタイン、南仏のラ・ロック・ダンテロンの各音楽祭に参加。ラ・ロック・ダンテロンでのリサイタルは「いままでに聴いたことのない、まさにショパンの芸術の神髄とも言えるほど熱狂的な演奏を披露…」(ル・モンド紙)と絶賛された。
2006年4月には北ドイツ放送交響楽団の定期演奏会に出演し、細川俊夫の新作(世界初演)とモーツァルトの協奏曲を一夜に演奏する企画と演奏が高く評価された。同年8月には、メシアン未発表の作品「ヴァイオリンとピアノのための幻想曲」をフランスで世界初演。同年12月には、小澤征爾指揮/水戸室内管弦楽団定期演奏会でも同企画での演奏を果たし絶賛された。
2008年は水戸室内管とのヨーロッパ・ツアーにソリストとして参加し、細川作品を演奏したほか、メシアン生誕100年にあたり「メシアン・プロジェクト」と題してピアノ作品を中心とした5回のシリーズ公演をおこなって高い評価を得た。
CDはオクタビアレコードより2003年にデビュー盤「ドビュッシー:impressions」、次いで「ショパン・ピアノ作品集」をリリース。2005年には「メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし」、2010年には「鳥のカタログ全集」をリリースした。2013年にはドイツの名門レーベルECMより「鐘の谷~ラヴェル、武満、メシアン:ピアノ作品集」がリリースされ、フランスの高級文化誌「テレラマ」が最高位の評価を与えている。
1994年度アリオン奨励賞。1997年第7回出光音楽賞。1999年第9回テレンス・ジャッド賞(英国)受賞。2009年中島健蔵音楽賞および芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2012年には、2011年9月に開催したリサイタル「児玉桃ピアノ・ファンタジー vol.1」が佐治敬三賞を受賞。また、2012年ロン=ティボー国際コンクールの審査員を務めた。
2013年11月にはローレンス・フォスター指揮ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団に出演。また、ルツェルン音楽祭、ウィグモアホール、東京オペラシティ文化財団の共同委嘱による「細川俊夫:練習曲集」を、11月ルツェルン音楽祭で世界初演、12月東京オペラシティで日本初演し、現地メディアより大絶賛を博した。パリ在住。

ソプラノ/柴田紗貴子
Sakiko Shibata, Soprano

愛知県岡崎市出身。国立音楽大学音楽学部声楽科卒業、同大学院オペラコース修了。新国立劇場オペラ研修所第13期修了。平成25年度文化庁新進芸術家海外留学制度奨学金を得て、在外派遣員として1年間ロンドンへ留学。ポール・ファリントン氏、デイヴィッド・ガウランド氏のもとロイヤルオペラハウスで学ぶ。帰国後さまざまなオペラやコンサートに出演。在英日本大使館主催天皇誕生日祝賀会において日本国歌、英国国歌を独唱。ソロプチミスト岡崎主催チャリティーコンサートでオペラハイライト「蝶々夫人」を熱演。2017年、日生劇場オペラ公演「ラ・ボエーム」ムゼッタ役で聴衆を魅了した。そのほかコシノジュンコプロデュース「HANABI de ORCHESTRA」、桂由美プロデュース「2017 YUMI KATSURA GRAND COLLECTION with OPERA」に出演するなど活動の幅を広げている。
オペラはこれまでに「ドン・ジョバンニ」ドンナ・アンナ、「ジャンニ・スキッキ」ネッラ、「コジ・ファン・トゥッテ」フィオルディリージ、「スザンナの秘密」スザンナ、「フィレンツェの悲劇」ビアンカ、「カルディヤック」貴婦人、「カルメン」ミカエラなど多数のオペラ出演。その他、「ロミオとジュリエット」ジュリエット、「トゥーランドット」リューなどをレパートリーとする。
これまでに、荘典子、秋葉京子、デイヴィッド・ガウランド、ポール・フェリントン、キャロライン・ダイドーの各氏に師事。

バリトン/大山大輔
Daisuke Oyama, Bariton

東京藝術大学首席卒業。同大学院修士課程オペラ科修了。主な出演作は「セビリャの理髪師」フィガロ、「フィガロの結婚」フィガロ、伯爵、「ラ・ボエーム」マルチェッロ、「メリー・ウィドウ」ダニロ、「こうもり」ファルケなど、主要な役を数多く演じる。近年では“井上道義×野田秀樹”コラボレーションオペラ「フィガロの結婚」全10都市公演や、宮川彬良作曲の歌劇「ブラック・ジャック」各タイトルロールでの出演に続き、異彩を放つシアターピース、バーンスタイン「ミサ」では超難役とされる主役“セレブラント”としての活躍など、圧倒的な存在感を示している。また数々の「第九」や、モーツァルト、フォーレ「レクイエム」などのコンサートソリストも務めるほか、役者としてさまざまな演劇作品への出演や、劇団四季ミュージカル「オペラ座の怪人」では主役“ファントム”で客演するなどジャンルを越えて活躍。その多彩な経験と独自の表現力から、台本執筆、MC・ナレーション、歌唱・演技指導にも定評がある。
日本声楽アカデミー会員。洗足学園音楽大学ミュージカル・声楽コース講師。東京メトロポリタンオペラ財団所属アーティスト・育成部ディレクター。

合唱/岡山バッハカンタータ協会
Okayama Bach Kantaten Verein, Chorus

1985年小澤征爾指揮バッハ「ロ短調ミサ曲」(主催くらしきコンサート)の演奏会をきっかけに、1987年バッハカンタータ演奏を目的に結成。日本を代表するバッハのスペシャリスト佐々木正利氏を指揮者に迎えて現在に至る。
1993年よりヘルムート・ヴィンシャーマン指揮バッハゾリステンと「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」「ロ短調ミサ曲」「クリスマスオラトリオ」を岡山、東京で共演し、いずれもライブCDを発売。2007年ペーター・シュライヤー指揮アンサンブル金沢と「ヨハネ受難曲」を、2010年ヘルムート・リリング指揮「ロ短調ミサ曲」を岡山、東京で共演するなど、世界の冠たるバッハ指揮者より信頼を得て高い評価を獲得。また、たびたび渡欧して演奏活動をおこなう中、2011年5月、バッハのふるさとドイツ・ライプツィヒ「聖トーマス教会」での演奏会は、東日本大震災復興支援のために同教会が主催、はからずも日本を代表し、復活の祈りとご支援への感謝をこめてバッハの墓前で献奏した。
2016年3月、東日本大震災の復興祈念コンサートとして、ブラームスのドイツ・レクイエムを岡山フィルと共に盛岡・仙台・山形で公演して成功に導き、第4回ウィーン・フィル&サントリー音楽復興祈念賞受賞。同年11月、ハンスイェルク・シェレンベルガー指揮カメラータ・ザルツブルクと、モーツァルト「レクイエム」を岡山と東京で共演、好評を博す。
2000年岡山芸術文化賞、2007年福武伝統文化奨励賞、2013年マルセン文化奨励賞、日教弘奨励賞、2013年度岡山芸術文化奨励賞グランプリを受賞。地方都市岡山を本拠地とする芸術性の高い合唱団として活躍している。
創立30周年記念として、2018年5月、オーストリアのザルツブルク大聖堂とウィーンのシュテファン大聖堂での献奏が許され渡欧予定。